
第5回 インタビュー やすおさん、りっこさん(incense)
上石神井にある美容室「incense」は、単なる美容室というカテゴリーにはあてはまらない、個性的な魅力を兼ね備えたサロン。そして、そんな「incense」で働くおふたり、やすおさんとりっこさんはとてもユニークな感性の持ち主。おふたりのコトバから、お客さまに対する熱い思いが伝わってきます。
やすおさんに質問ですが、スタッフ自身にとって、インセンスの魅力とは何ですか?
そうですね、自宅が八王子なので、お店まで1時間半以上かけて通っていますけど、雨の日など、自転車→電車→徒歩→もう1回自転車……みたいに「通勤トライアスロン」になりますので、ダイエットには最適なことでしょうか!?(笑)
真面目に答えるのは恥ずかしいですけど、オーナーの教えで、「お客さまのおかげで、ご飯が食べれると常に思うこと」と、言われ続けてきましたので、今ではお給料を頂くときに、お客さまに対して自然と手を合わせるようになっています。当たり前のことを常に思い続ける力こそが、実はハサミの一動作の「真剣さ」に違いが生じるんですね。何故、オーナーがコンテストに出るたび、常に脚光を浴びていたか……? インセンスに入店する前は、スキルが拮抗するもの同士の戦いなのに、理解できなかった部分だったのですが、今はオーナーの教えの元、その理由がはっきりと分かるようになりました。
やすおさんのプロフィール…… 静岡県出身。ヘアースタジオ「インセンス」所属。人の本来持っている「肌・目・髪」などの「色相・明度・彩度」をパーソナルカラーアナリシス理論に基づき分析、「個人」を構成する「ベースカラー」のすべてを基準値とする彼のスタイルは、「パーソナル・スタイリスト」としての呼び声も高い。普段はコミカルなイメージが強いが、そのイメージとは裏腹に、「惜しまない努力家の姿」が潜んでいることは、オーナー以外には、あまり知られていない。
りっこさんに質問ですが、仕事の疲れを解消したり、気分転換に何か取り組まれていますか?
はい、毎日お風呂上りにストレッチはかかしません! これをすると翌日の体調がすこぶる良いんですね。また、アロママッサージを自分自身でやっていたりもします。足などはやっぱり立ち仕事なので、ほっておくとむくんじゃいますからね! 一応、インセンスの「紅一点」として、影ながら努力してます。(笑)
りっこさんのプロフィール……東京都出身。アロマコーディネーター・チャイルドケアインストラクター資格所持。チャイルドケアとは、ベビーマッサージやアロマを使い、ナチュラルなケアを行うのが、通常の「チャイルドケア資格」を持つ意味合いではあるが、インセンスに身を置く彼女の元には、より深いレベル──子育ての相談・アドバイス──を求める声も多い。彼女自身、今後も美容室のカテゴリーを越えた様々なサービスにトライしていく予定だが、近い将来、彼女を中心としたインセンススタッフにより、「新しいサロンの在り方」が完成する日はそう遠くないのかもしれない。
やすおさんに質問ですが、もし中学生や高校生に「美容師って何がおもしろいの?」と聞かれた場合、何と答えられますか?
まずひとつは「お客さまと美容師」という関係ですけど、幅広い年齢層の方々と接点を持てるということ。これだけ幅のある職業は、美容師くらいだと思います。また、「美容室」は、お客さまと美容師が、「1対1」というイメージの方もいらっしゃるでしょうし、実際それをコンセプトにするサロンもあると思いますが、インセンスでは、お店全体で「楽しむ空間」というのを心がけています。よく洋画のサロンシーンで、お客さまと美容師が「1対1」ではなく、お店全体で会話を楽しんでいるシーンを見かけますが、ああいったお店のほうが、僕は好きだし、「職場の環境」すら、自分たちで作っていけることなども、美容師の楽しさだと思います。「サラリーマン金太郎」にみんながなれることですね。
最後に「ヘアースタイル」は、うまく決まらなければ、意外とストレスになるじゃないですか? カット・カラー・パーマ、はたまたブローの仕方・シャンプー・スタイリング剤の選び方まで、命には関わらないですけど、「その人」の人生にとって、凄く重要なパートを任していただける「責任の大きさ」は、誇りに思えることではないでしょうか? 逆に、様々な年齢層のお客さまがいらっしゃいますから、人生相談や生活の知恵をいただいたり、時には子供たちの笑顔からたくさんの元気をいただいたり……。最初に申し上げたように「人とのつながり」がすごく実感できる素晴らしい仕事だと思います。
スタイル・エイチ編集部より
老若男女問わず人気のインセンス。取材中にご来店された男の子に、「将来何になりたい?」と、聞いてみたところ、「やすおにいちゃん」と、元気に答えてくれました。やすおさんが「髪を切る仕事」なのは、男の子にも分かっていたでしょう。「やすおにいちゃん」という答えは、まさにインセンスというサロンを一言で表わしている素敵なコメントだと思いました。これからも子供たちに夢を与え、全てのゲストに愛されるサロン作りを目指して欲しいと思います。ご協力、ありがとうございました。

